のタイトルを、イソギンチャクの日記からカリスマイソギンチャクの日記へと変更してみた。
ただのイソギンチャクではなく、カリスマイソギンチャクであったことを強調したかったのだ。
以前、カリスマイソギンチャクであったぼくは、それはそれはたいへんな人格者で、イソギンチャク界ではその名を知らぬ者はないほどのナイスガイだった。
仲間の危機と聞けば、すぐさまランボルギーニで駆けつけ、涼やかな笑顔一つで争いごとを解決してしまうようなカリスマであった。
親友の身代わりになって刑務所に入り、勤めを終えて帰ってきたときには、
「この街にやっと、アニキが戻ってくる!」
と噂が駆け巡ったほどのカリスマであった。
その功績が認められて、三階級特進で人類に生まれ変わったわけなのだ。
が、まさに鶏口牛後。
イソギンチャクとしてはカリスマであっても、人間としては底辺だった。
なにせ、まわりの人々は皆、前世は貴族だったり王子だったりしている中、ぼくだけがイソギンチャクなのだ。
また、人類経験が短すぎるので、ほかの人間とどう付き合えばいいのかもわからなかった。
やがて、前世が貴族の人々から、
「おれも、最初はそんな感じだったさ」
と、優しく声をかけられ、這いつくばって感涙などしている始末。
このブログを見ている皆さま、これから人類になる予定のある方がおられれば、くれぐれもお気をつけください。
2015年04月11日
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posted by さだかね at 14:57| Comment(0)
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